どっかの占い師のひとりごと(한국어 공부중)

占い師という職業で食べている人間のひとりごと

紀伊勝浦への旅行③

 

ついに那智の滝へ行く朝、5時に起きて外を見ると朝日が登ってくるところでした。ベランダに出て朝日を見て、ふと空を見ると一目で「龍だ!」と分かる雲が!こんなのを見たのは初めてで、朝から饒速日命が姿を見せて安心させて下さっているのだ、と少し嬉しくなりました。

 

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朝ごはんをパスし、7時過ぎには宿を後にして紀伊勝浦駅へ向かいました。駅が見えてきた時に一台の車が止まっていて、ふと見ると彼の誕生日のナンバー。「もう分かったよ……」と苦笑いしながらバス停へ向かいました。

 

駅からバスに乗って約30分。那智の滝がある飛瀧神社前に到着。バスの運転手さんが優しくて、バスの時刻表を下さって、お礼を言ってバスを降りました。

 

ついに、ついにやってきてしまった…その緊張を抱えながらゆっくりと中へ入って行きました。

 

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長い石の階段を下っていくと滝が見えてきました。もうその時点で涙が止まらなくて、泣きながら階段を下っている私はかなりヤバい人でした。

 

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那智の滝。あまりの迫力に言葉も失い、ただただ滝を見つめていました。ここは一体何なんだ?まるでどこか知らない空間に入ってしまったような感覚で身体がどんどんと洗われて、心も、記憶も、前世すらも洗われていく感覚。

 

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より近くで滝を見られる場所へ移動すると、水しぶきを浴びることが出来る場所で、全身で瀬織津姫を感じました。「ああ、過去が全て洗われて消えていくんだ。さようなら、私。さようなら私の過去。」と思いながら滝を見ていると、こんな水しぶきがかかる場所にいるはずもない黒地に金色が入った綺麗な蝶が目の前をふわりと飛んで、スっと消えていきました。

 

「生まれ変わる」

 

その瞬間に声が聞こえました。生まれ変わる。生きながらして一度死に、生まれ変わる。この旅がずっと怖かったのは自分が一度死に、過去を全て失う怖さだったことが分かりました。

 

「さあ行きなさい!」

 

ハッと顔を上げて滝を見ると、滝の水しぶきが私を生まれ変わりの道へと身体を押して歩くように促しているようでした。声は瀬織津姫でした。私は「分かりました。ありがとうございます!行ってきます!」と心で大きく叫ぶと滝を後にしました。

 

険しい石段を必死に上り、暑さと苦しさで何度もめげそうになりながら、ようやく熊野那智大社まで上がった時、そこには美しい景色が広がっていました。

 

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熊野那智大社に参拝し、新たに生まれ変わらせて頂きます、と宣言し、生まれ変わりの道である熊野古道へ向かいました。

 

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熊野那智大社の石階段を下っていると、二頭の野生の鹿に出会いました。神の遣いである鹿。こんなにこの旅が神様に導かれ護られていたことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

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そして、私は熊野古道へとたどり着き、生まれ変わりの儀式に入るのでした。

 

つづく